突然ですが、会社のホームページのリニューアルをすることにしました。
新規事業を開始したのですが、その内容がホームページに記載がないことと、前回のリニューアルから5年ほど経ったので、そろそろ変え時と思ったためです。
私は、お客様のサイトリニューアルも仕事として行っていますので、今回はホームページリニューアルで抑えておくべき基本手順を解説していきます。
なぜサイトリニューアルするのか
なぜサイトリニューアルをするのかは、十人十色です。
ここでは、代表的な理由を上げていきましょう。
スマートフォン対応していない
そんなサイトあるの?と思った方もいると思いますが、まだ結構あります。
どれくらいの割合かまでは出て来ませんでしたが、10年くらい前にとりあえずホームページを作ったけど、そのまま。という企業さんは結構います。
誰も見てないけど、ないわけにいかないからとりあえず作ったんだよ。
このパターンに該当するのであれば、すぐにでもサイトリニューアルが必要です。Googleもスマホ対応しているかをSEO上、重要視しています。
SSL(HTTPS)対応してない
SSL対応していないサイトはまだそれなりにあります。
そもそもSSL対応ということがわかっていない企業さんはかなりの数あるでしょう。
当然、セキュリティを考慮すれば、SSL対応は必須の対応になります。
事実、上場企業でもまだ100%に達していません。(2020年11月現在)
上場企業で8割ですから、中小企業はまだまだ非対応のところは多いです。
国内上場企業における常時SSL化対応サイトは 81.7% で、先月より 0.3ポイントUP となりました。
引用:常時SSL化 調査レポート 上場企業サイト対応状況(2020年11月版)
SSL対応とサイトリニューアルは直結はしませんが、ついでだからサイトも変えようというニーズはあります。
今っぽいサイトに変えたい
スマホ対応もしてあるし、SSLも対応してあるけど、今っぽいサイトに変えたい。
単純に、「今のサイトデザインに飽きた」なんて方もいらっしゃいます。
実際にリニューアルの周期は「4年~6年」くらいが多いです。
その期間で、デザインのトレンドも変わってきますし、企業さんによっては事業構成が変わったので、ちょうどいいから全部変えちゃおう。というところもありますね。
業務改善のため
ホームページの更新を業者にお願いしている方もいらっしゃいます。
自分で更新したいからWordPressなどのCMSに変更したい。という要望も多数いただきます。
Webサイトは自分で更新するのが一般的になってきていますので、大賛成です。
自社で完結させたほうが、時間も費用対効果も高いです。
【!注意!】リニューアルの目的はデザイン変更ではない
よくありがちなのが、デザインを変更することばかりに時間を使っているクライアントがいらっしゃいます。しかし一番重要なのは、コンテンツ(中身)です。
どんなにいいデザインであっても、中身がなければすぐにサイトから離れて行ってしまいます。
視覚的に訴えやすいため、デザインに集中しがちですので注意していきましょう。
もちろん、デザインを最重視するクライアントがいるのは事実ですが、効果が出ないと意味がないので、このような方はいわゆる自己満だけになることが多いです。
ホームページリニューアルの手順
それでは、手順を解説していきます。
その1:現状のサイトを分析して課題を把握する
現状のホームページの問題点をきちんと把握しましょう。
- 集客に伸び悩みはないか
- 問い合わせ件数が減っていないか
- サイトを更新する際に、手間がかかっていないか
- 検索順位が上がらない
ここでのポイントは、一人で考え込まないで色々な人に問題点は何があるかを聞いてみるのが良いです。
色々な切り口で現状を把握していきましょう。
また、分析にはGoogleアナリティクスを使っての解析をすることもポイントの一つです。
その2:ゴールを明確化する
サイトリニューアル後のゴールを明確化しておきましょう。
具体的に数字に落とし込むのが一番良いです。
参考までにいくつか事例を出して解説していきます。
集客に課題がある場合
ホームページへのアクセス数を〇%アップさせる。
お問い合わせや購入数のコンバージョン数を〇%アップさせる。
現状のアクセス数やコンバージョンはGoogleアナリティクスで計測ができますので、ゴールを明確化しやすいです。
それに対して、どのような施策をしたらいいかを、PDCAを回して行動に移していきましょう。
業務改善をする場合
サイトリニューアルを機会に、かかっている手間を削減するのも大変有効です。
- サイトの更新にかかる時間を〇分以内にする
自分でページ更新を出来るようにする(業者に頼らない)
このような目標を立てるのも一つの方法です。
検索順位に課題がある場合
検索順位を上げたい場合は、SEO対策をしなければなりません。
どのキーワードで検索順位を上位表示させたいのか。などを明確化して、コンテンツを考えていく必要があります。
SEO対策は、一度きりの対応で完了ということはありませんので、Googleアナリティクスやサーチコンソールも使いながら、どのキーワードで何回表示されていて、クリック数はどのくらいかなどを測定しながら、トライ&エラーを繰り返していく必要があります。
その3:サイト構成を決める
課題を把握してゴールを明確化したので、早速コンテンツ作成を!と思うところですが、まずは全体像を考えていきましょう。
サイト構成(サイトマップ)を作っていきます。
まず初めに、現状のホームページのサイトマップを作ってみましょう。
階層が深くなっている場合などは、この機会に見直しをしましょう。
階層を深くしすぎるのは、複雑になり管理できなくなる要因にもなりますし、SEO上も不利になることがありますので、お勧めしません。
また、ブログやニュースなど更新する頻度が高いものもありますので、長期的な運用ができるようにサイト構成を考えておく必要があります。
その4:デザイン制作とコンテンツ制作
いよいよ、サイトリニューアルの大本命である、デザイン制作とコンテンツ制作になります。
私は自社サイトのリニューアルはテンプレートのデザインで対応する予定です。
以前も記事にしましたが、大事なのはコンテンツですし、デザインはテンプレートデザインでもかっこいいものがかなりあります。
それでも、オリジナルデザインで作りたい。という場合は、制作会社にお願いするのが一番です。
制作会社にお願いする場合は、サイト構成やSEOの相談も併せてお願いするのが良いでしょう。
コンテンツについては、対象のページにどのくらいキーワードを入れるか。
よりわかりやすい表現をするにはどう表現するのがいいか。
文章だけでなく、図や画像を使って視覚的にわかりやすくする。
などが考えられます。
しっかりとしたコンテンツの作成はSEO上でも有効です。
その5:リニューアル前の確認作業
デザイン、コンテンツが出来上がったら、実際にリニューアル用のサイトにコンテンツを入れていきます。制作会社にお願いしている場合は、制作会社が実施してくれるケースがほとんどです。
リニューアルのサイトが出来上がったら、最終確認をクライアントである皆さんが実施する必要があります。具体的には以下の点が上げられます。
- コンテンツがきちんと反映されているか。
- 各種ブラウザ(Chrome、Edge、FirefoxやSafariなど)でレイアウト崩れがないか。
- パソコンはWindowsとMac、スマートフォンはAndroidとiPhoneでそれぞれで動作確認。
- リンクを貼っている場合、リンク切れになっていないか。
それ以外に、運用方法についてもリニューアル前に話し合っておく必要があります。
リニューアル後、誰が更新して、作業方法はどうなっているのかを明確にしておきましょう。
問題がなければ、ホームページリニューアルをしていきます。
その6:運用・改善
長かったホームページリニューアルもようやく終わった!
と感じるかもしれませんが、ここからが始まりです。
お金と時間をかけて作った新しいホームページです。最初に決めていたゴールを達成しなければなりません。
Googleアナリティクスやサーチコンソールを使って検証をして、改善点を見つけては修正をしていくという作業を繰り返し実施していきましょう。
必要に応じて、新しいコンテンツの追加が必要かもしれません。
ゴールを定めているので、目標に向かって改善をしていきましょう。
一番してはいけないことは、作ってそのまま放置することです。
地道な作業の繰り返しになりますが、結果を出すためにしっかりと作業を進めていきましょう。
まとめ
サイトリニューアルをしようと思ったときに、何からすればいいかわからない人は多いと思います。
そんな人が、この記事を読んで1つずつ、1ステップずつ課題を解決していってくれればいいなと考えて記事を書き起こしました。
サイトリニューアルは、思っている以上に大変です。
私は、おおよそ3カ月から4カ月ほどかけて、クライアントと向き合ってリニューアル作業をします。
その間、クライアントにもかなりの時間と労力がかかりますが、それだけ費やす価値がホームページリニューアルにはあると思いますし、そうでなければなりません。
そして、リニューアルをしてよかったと思えるよう、しっかりと運用・改善を重ねていきましょう。